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坂井市の交差点に鎮座する巨大オブジェの謎にせまる!『坂井市マニアックinfo vol.1』

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2024年06月07日更新

あわら市&坂井市のマニアックな情報をお届けする『我が町のマニアックInformation』。今回は、坂井市の交差点で見かける巨大なオブジェの謎にせまります!

坂井市を何気なく車を運転していると、ふと交差点の角に現れる巨大なオブジェ。それも、一ヶ所だけではなく何ヶ所にも置かれているのを見たことがあります。不思議に思い、オブジェがある交差点でカシャ、カシャと写真を撮ってみました。
撮影した巨大オブジェがこちらです。

坂井市の交差点にいる謎の巨大オブジェ


木部新保「仁王立ちする赤鬼の親子」


東長田「昔からそこで見守る長老牛」


下関「どすこい、ごっつぁんですのお相撲さん」


田島「くりくりおめめがキュートの鹿」


下兵庫「かがしの王道。一本足!」


蔵垣内「睨まれたら一巻の終わり緑の龍」

どのオブジェも、迫力満点で異様な存在感を放っています。何枚か写真を撮っていると、オブジェの下には「かがしコンテスト」の文字があることに気が付きました。「かがしコンテストってなんだろう?」と思い、坂井市のHPで調べてみました。すると、オブジェの謎が明らかになりました!

オブジェの正体、それは…かかし!

坂井市坂井町では、毎年8月にさかい夏祭りが開催されます。この地域の夏祭りのメインイベントの一つが「かがしコンテスト」です。坂井町は田畑が広がる米どころです。

田んぼや畑の天敵は作物を荒らす獣。そこで、獣対策ために考えだされたものが皆さんもお馴染みのかかしです。市のHPによると、田畑を荒らす獣の嫌な匂いを嗅がせて追い払っていたことが由来で、嗅がし=『かがし』と呼ぶようになったそうです。

昔に比べて、今はかかしの数が減り、だんだんと姿を見る機会が少なくなりました。坂井町では平成元年からかがしコンテストを開催し、その受賞作品が坂井市の交差点に置かれているというわけです。

つまり、坂井市の交差点に置かれている巨大オブジェは、歴代のかがしコンテストに出された「かがし」だったのです!

これからも見守り続ける坂井町のシンボルたち

坂井市の交差点にある巨大オブジェはかがしだったことがわかりました。では、なぜ坂井市の交差点に置かれているのでしょうか。その理由は「交通安全を呼びかけるため」だそうです。

そういえば、鬼や牛のオブジェがある交差点は昔から「鬼の交差点」「牛の交差点」と呼ばれていて、「車がたくさん通る道だから気を付けよう」と巷で言われていました。

さらに、このかがしたちの中には、名前があるかがしがいることがわかりました!お相撲さんは「淵龍関」、鹿は「ごうちゃん」、龍は「見守りゅう」と名前がついていました。名前があると親近感がわきますね。

この他にも、坂井町内には点々とかがしがおかれていることがわかりました。坂井市のHPに「坂井町内かがしマップ」が紹介されているので、マップでどんなかがしが置かれているのか、みるのも楽しいかもしれませんね。

はじめは、真っ赤だったという「見守りゅう」。おそらく、時間の流れとともに劣化が進んで色が変わっていったのでしょう。しかし、撤去されるのではなく、地域の人の思いにより緑に塗り替えられ、今も変わらず交差点に置かれています。

わたしたちの町の交差点では、かがしたちが昔も今もこれからも安全を見守り続けてくれています。


道の駅さかいに展示してある作品

参照 坂井市HPhttps://www.city.fukui-sakai.lg.jp/machi-zukuri/kanko-bunka/kanko/matsuri/documents/r5kagashi.pdf

 

◎ライター紹介
kiyon(キヨン)
坂井市在住/本に携わる仕事をしながら5歳・9歳の息子の子育て真っ最中!わたしたちの住む地域の楽しいこと、おもしろいことなど、日々の感じた発見を独自の目線でシェアしていきます。
Instagram:@kiyon_diary